ちょっと以下のケースについて考えてみて下さい。
1.どちらがお得でしょう?
? 10年前タンスに入れておいた現金100万円は、何もしていなければ当然10年後もタンスの中に100万円の現金として存在します。
? 10年前銀行に預けた100万円が年2%の金利がついて、現在約122万円となりました。
円という通貨の金額だけを見れば、どちらも損はしていません。タンスに入れていた場合より銀行に預けていた場合の方が22万円分得したことになります。
ではこの10年間で、10年前ガソリン1リットル=100円が現在ガソリン1リットル=150円になっていたとしたらどうでしょう。
10年前なら100万円あれば10,000リットルのガソリンが購入できましたが、?の場合6,666リットル、?の場合8,133リットルしか購入できません。
これって損してませんか?では以下のケースではいかがでしょう?
2.どちらがお得でしょう?
? 10年前入社した時の初任給は20万円でした、10年経ちましたが今だ20万円のままです。
? 10年前に100万円で購入した投資信託の評価額が現在80万円まで下がってしまいました。
これも円という通貨の絶対額だけで評価すると、?は同じ20万円とはいえ少々寂しい感じがありますし、?は数字的には-20%と明らかに損をしたことになります。
しかしながらこの10年間で、10年前ガソリン1リットル=100円が現在ガソリン1リットル=50円になっていたとしたらどうでしょう。
円という通貨がどれだけのガソリンと交換できるのか?という視点でみると、?も?も得していることになりませんか?
ここでは最近原油高騰のニュースが目立つのでガソリンの価格を例に用いましたが、欲しい物やサービスに置き換えてみてください。より生活に必要な食料品、光熱費、水、家賃、あるいは医療費、将来の年金額、生命保険の死亡保障など・・・・。
さて皆さんがお金に期待する価値は、円という通貨そのものの多寡でしょうか(名目価値)。それとも保有している円という通貨が何とどれだけ交換できるのかという事実でしょうか(実質価値)。
「値上げの秋」なんてキャッチフレーズが付けられるほど、10月に入ってさらに様々な商品が値上げされています。所謂インフレという状況です。物の値段が上がったということは、表現を変えると円という通貨の実質価値が下落したという事になります。