がん保険を考える上で、高額療養費制度のような公的医療制度と共に、「がん」という病気の性質についても知っておいた方がいいですよね。
例えば保障の不足部分を保険で補おうとすると仮定して、「がん」という病が、
- 何度も再発するが、すくなくとも医者による余命の宣告を受けない程度まで回復する病であれば、がんの診断を受ける度に給付金があるタイプを選択したい。
- 逆に複数回のがんの発生や転移があれば自分の体にとって致命的となる病であれば、治療期間をケアに重点を置くタイプ(あるいはリビングニーズ特約附帯の死亡保障)を選択したい。
というシンプルなアプローチの仕方もあると思います。
あくまでも現時点での個人的な考え方ですし、今後、医療が進歩し、医療制度が改革され、それにあわせた保険商品の開発があり、自身の病気に対する考え方になどに変化があれば、当然その都度見直すことになりますが。
がんの壁
がん細胞は、遺伝子にいくつかの突然変異が起こるとできますが、突然変異の数が多くなると、どんどん細胞分裂が盛んになっていきます。早期のがんの方が、進行したがんよりたちがいいと言えます。そして、がんが発生した臓器から、血液の中に侵入して、他の臓器に転移しながら、体が必要とする栄養をどんどん奪い取ってしまい、その人を死に至らしめます。がんは、転移するようになると、手がつけられません。転移をしてしまったがんは、大腸がんの肝臓転移など、一部の例外を除いて、基本的に治癒できません。
ちなみに、がんの治癒とは、治療のあと5年経っても、再発していない状態を指します。 5年生存率が治癒率と同義として使われます。ただし、乳がん、前立腺がんなどの、進行がゆるやかながんは、5年後にも再発することがあり、10年生存率が使われます。乳がんなどは、治癒後20年して再発することも珍しくありません。治りやすいがんは、いつまでも再発のリスクのあるタイプでもあります。
また、最初の治療に失敗して、がんが再発すると、例外はあるものの、治癒はむずかしくなります。この点で、がん治療は最初の治療が重要で一発勝負、敗者復活戦なし、と言えます。ですから、がんが再発することは、死を意味します。しかし、がんはゆるやかに進行する病気です。再発しても、数カ月から多くの場合には、数年の猶予があります。脳卒中や心臓病と比べて、かなりの時間を与えてくれる点は大事で、人生の総仕上げの時間を与えてくれます。また、養老孟司先生が指摘されるように、現代の日本では、「死」は日常にも、人々の意識のなかにもありません。がんは、命には限りがあることを思い出させてくれます。
引用は、三省堂HP「がん ! 放射線治療のススメ」中川恵一氏著の、はじめに からの抜粋です。がん、再発、転移、死、命について、短い文書の中で表現されていて、求めていた情報にマッチしたというか、ふと目にとまったというか・・・引用させて頂きました。